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『草の花』
映画作家・大林宣彦 『草の花』福永武彦著(Sankei Web 読書)

私はこの本を久世光彦の書評で知ったのだが,
他にも愛した人がいた.

とてもすばらしい小説.
しかし,おそらく今の時代にはすでに読まれないだろう.
    文学に恋するとは・・・魂の美しさを学ぶことだ.  (大林宣彦)
まさにそのとおりの小説.

今まで散々いろんな人に勧めても一向に読者が増えないので
最早あきらめているが,この機会に再度.

ここでは大林の言葉を借りて,
「魂の美しさ」を知りたい,考えたい人は是非.
重要なお知らせ
重要なお知らせです.
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平原綾香『FROM TO』
CMか何かで見て初めて平原綾香買った.


From To
From To
posted with amazlet on 05.12.08
平原綾香
ドリーミュージック (2005/11/02)
売り上げランキング: 3,439

1曲目,荒井由美『晩夏』が異色.
(ていうか,この為にこのCD買いました)

シンセサイザーによるアレンジがいまいちだが,
この曲は平原の声に合わせて書かれたのでは,
と思ってしまうほどの出来.
平原は,歌がうまいとか下手とかいう前に,
あの「声」を持って生まれてきたというのがすごい.
それにしても松任谷由実は作詞家としても才能あるなあ.

4局目,『千と千尋の神隠し』のテーマ曲を
アレンジした『いのちの名前』もOK.

この2曲のためだけに買う価値があるが,
しかし実はその2曲をカットした MAXI が出ている.

晩夏(ひとりの季節)/いのちの名前
平原綾香
ドリーミュージック (2005/09/28)
売り上げランキング: 6,267

ある意味ではこれを買うだけでも十分かも.
イラク侵攻 要らなかった?
イラク侵攻「必要なかったかも」 米前国防副長官(asahi.com)

すごいタイトル・・・(^^;

それにしても,USA = "the" global standard
という図式が 20 世紀末からずっと続いてきましたが,
最近は随分雰囲気が変わってきましたなあ・・・

・アメリカのやることに従っていれば間違いない

という時代はすでに過ぎ去ったと実感します.

まあ某首相は「アメリカとの関係強化こそがアジア安定の道」
と公言してはばからず,近隣諸国の反感を買っていますが・・・.

テーマ:国際ニュース - ジャンル:ニュース

失敗から学ぶインテリジェンス
本屋で立ち読みしたのだが,良さそうだ.この本.


失敗百選 41の原因から未来の失敗を予測する
中尾 政之
森北出版株式会社 (2005/11/02)
売り上げランキング: 230,567

いわゆる失敗学の本なのだが,学者の観点からきちんと
論じられていて,科学者(人文科学含む)にとって
得るところは大きい.

同業者とよく話をするのだが,人はどうしても綺麗な話
つまりうまくいった話ばかりをしがちだ.
ひとつの成功の裏には,百の失敗と紆余曲折がある.
その紆余曲折の中にも重要な情報があるのに,
そこはすべて削ぎ落として,最後の綺麗な結果しか見せないから,
分かりにくい.

そのひとつは,人は綺麗なものに憧れるからであろうが,
他方では,「うまくいっている話」をするよりも,
「うまくいかなかった話」をきちんとする方が力量が要り難しい,
ということも確実にあるであろう.

つまり,「うまくいかない話」をきちんと説明するには,
「その失敗例から学べる non-trivial な点はどこか」
を,trivial な点と区別して審かにしなければならない.
そしてその失敗が意義のある失敗なのか,
another trivial careless failure なのか,
を判断できなくてはならない.
これができるということが,すなわち "intelligent" である,
ということであろう.
この意味での intelligence を持つ人は存外少ない.
日本はまたバブルへと向かうのか
「日本全体 バブルムード」(yomiuri)

日本経団連の奥田碩会長の発言.

もっともだなあと深く頷く.

経済規模なんて,実体を伴わなくても
任意に膨らみうるスケーラビリティを持ってるんだ,
ということを僕らはバブルで学んだんじゃないのか.

バブル後の十数年は,一体なんだったのか.

景気が良くなるのはよいことだが,
僕は反対に,この「景気に浮かれる日本」に,
嫌悪感に近い苛立ちを覚える.
そんなに日本はいい国か
日本人戸籍の売買横行 ペルーでは豊かな生活への切符(asahi.com)

こういうニュースを聞く度いつも思うが,
そんなに来たがるほど日本はいい国なのだろうか.

経済大国は過去の栄光で,この先,GDP ランキングが
下がることはあっても上がることはあり得ない.
夢を買うなら,いわゆる BRICs
(経済発展の著しい Brazil,Russia,India,China の略)
の方がかなりマシだ.
(実際,BRICs ものの外債はいまかなり人気を集めている)

そうはいっても,例えばペルーよりははるかに豊かだから,
と思うのかも知れないが,
不況から抜け出せない日本で,日本語もろくに喋れない
ペルー人に良い仕事があるとは思えないし,
とりあえず食い扶持を見つけられたとしても,
日本の高い物価で,右から左に収入は消えてしまう.

まあ今の日本人でも,まだ
「アメリカに行きさえすればアメリカンドリームがある」
と思っている人も多いわけで(私も例外ではないが)
その程度の素朴な期待なのだろうけれど.

日本に住む私としては,今の日本にそれほど魅力があるとは
到底思えないだけに,不思議だ.

むしろ,「日本のどこがそれほど魅力的か」を,
彼らに教えて欲しいと思うくらい.
どこまで続く 円安
東京円1ドル=120円台 2年4カ月ぶりの円安水準(asahi.com)

恐ろしい.どこまで続くんでしょう.円安.

120円にオプション設定してある商品が多く,
そこが防衛ラインだとしばらく言われていましたが,
難なく突破して121円に迫る勢いですよ.

幸い(?)僕はドル預金をもっており,
さらに大体ドルと連動して動いてるユーロも持ってるので,
毎日ぐいぐい「潜在為替差益」があがってゆきますが...
(まあ私の預金高ではたかが知れてる量ですが)

株とかで生活したくなる人の気持ち分かるなあ.
こんな調子で貯金増えるとなると,
真面目に働く気なくなりますね...
耐震性偽装問題
「こんな図面通ったら大変」偽装通報者、1年半前に指摘(asahi.com)

この事件で不思議でならないのが,
「現場で施行した人たちは,明らかに足りない鉄筋数を見て
 不思議に思わなかったのかな?」
ってこと.

もちろん気がついたところで下請け業者として何も言えない
のかもしれず,彼ら(だけ)に責任を負わせるつもりはないけれど.

常識で考えて,漠然と「こんなんでいいのかな」とは思ったはず.

「高度に偽装されており看破は不可能」とヒューザー社長は
言い張ってるけど,
何処かで誰かが気づけるぐらいおかしかったらしいですよね.

この事件に限らず,いま日本全体がそうなってると思うのは,
「おかしな点に注意してリカバーする」仕組みや能力が極端に
ゼロに近くなってること.

もともと高度経済成長期の日本だって,たぶん,
一発で100%の仕事をしてきたわけじゃなかったと思う.
できるだけ100%を目指して仕事をして,
それでも足りない点・ミスを犯した部分が絶対にあるから,
それを二重三重のチェック機構でリカバーしていたんだと思う.

例えて言うならば計算機プログラミングも,
「1発で100%バグフリーに近いものを書ける能力」よりも,
「デバッグを通じて最終的に100%にもっていく能力」
の方が重要とも言えるのだ.
(話は逸れるが,最近「デバッグ」ができない部下が多い.)

キャッシュカード偽造問題も,街中の防犯の問題も,
原発事故も,そしてこの耐震性偽装事故も,
この「リカバー機構の欠如」が重大な一因であり,
そこさえしっかりしていたら,
ここまで大きな社会問題にはなっていなかったんじゃないか,
という気が私にはする.
(もちろん,個々の問題ごとに複合的な理由があって,
必ずしもそれだけではありませんけれどね.)